マイクロソフトが2024年、メキシコ中央部にデータセンターを開設したのを境に停電の頻度が増したと、近隣住民は漏らす。以前であれば数日程度だった断水も、いまでは数週間も続くようになったという。
「良い友人の存在が、長生きの秘訣」──オスのイルカの話だ。 西オーストラリア州シャーク湾、モンキーマイア沖に暮らすバンドウイルカを40年以上にわたって追跡調査した結果、彼らの社会生活についてあることがわかった。
日本語の言葉で外国語に翻訳できないものといえば何だろうか。その翻訳しがたさはどこから来るのか。オーストラリアの言語学者が、言語と思考の関係をめぐる古典的な論争から最新の研究までを紹介しつつ、独自の見方を提示する。
「物言う株主」の波が日本にも押し寄せるなか、トランプ大統領は、これまで株主が絶対だった米国型の資本主義を変えようとしているという。歴史的な転換点は訪れるのか。 株主至上主義に疑問符がついた瞬間 ...
長年にわたって「セクシュアリティと日本文化」を研究してきた、文化人類学者でジャーナリストのアニエス・ジアールが、新著『日本における人工の恋:バーチャル交際と架空のフィアンセ』(未邦訳)を刊行。 この本は「手が届かない恋愛の対象」、すなわち、ここ数十年の間に日本で「カウンターカルチャー」のいちジャンルとして定着した、バーチャルな恋愛関係に関する広範な調査結果をまとめたものである。仏紙「ル・モンド」が ...
高市政権が打ち出した「責任ある積極財政」は、戦略的な財政出動で所得・消費を増やし、税率を上げずとも税収を増加させて、成長率の範囲内で債務残高の伸び率を抑えると謳っている。だが経済学者で米ブルッキングス研究所シニアフェローのロビン・ブルックスはこの政策 ...
歴史家のA.J.P.テイラーは、人類は過去の失敗から「新しい失敗の仕方」しか学ばないと皮肉った。19世紀の鉄道革命と21世紀のAI革命。この二つには、偶然とは思えないほど多くの共通点があると米メディア 「ブルームバーグ」 は指摘する。
東アジア以外に住む一部の人々が「ユーモアの一種」としておこなうアジア人への差別的ジェスチャー「つり目ポーズ」を巡り、先進国きっての人権国家・フィンランドが揺れている。一連の騒動の経緯と、背景にあるフィンランド社会が抱える問題を探る。
デジタルテクノロジーによって豊かに便利になり、人間はますます発展する──それは事実だが、同時に、さまざまな問題も浮上しているのも、また事実だ。AI事業を展開する起業家でフューチャリストの小川和也は、デジタルテクノロジーの可能性を信じるからこそ、その負 ...
いまや情報は、自分で調べなくとも向こうからやってきてくれる時代となった。ただ、その量と速度が過剰すぎて、我々はその「味見」だけで終わってはいないかと問うことも重要だ。 クーリエ・ジャポンの「今月の本棚」で12月に推薦された『デジタルは人間を奪うのか』 ...
都市化や、ときに過剰な衛生志向などによって、特に都会では、幼児が日常的に自然のなかで遊ぶ機会がますます減っている。だが、あまりに「クリーン」な環境で幼少期を過ごしてしまうことの弊害もわかってきた。
17世紀の哲学者のパスカルは、人間の長所と短所を正確に言い表した名言を残した。デジタルテクノロジーは、その長所の部分を人間から奪っている可能性もある。